ディスプレイ広告キャンペーンについては、動画を含めたほうがパフォーマンスが良くなることが
調査結果(英語)に現れています。では、動画広告を単独で用いた場合はどのような成果が得られるのでしょう。ニールセン社への委託調査に基づき、動画広告がブランド指標に与える影響を分析してみました。
広告効果を測定する理由
Facebookのニュースフィードのようなオンラインチャネルによって、私たちのコンテンツ消費スタイルは大きく変わりました。広告を含む様々なコンテンツの中から、自分の好みに合わせて取捨選択できるようになり、気に入らないものはスクロールして飛ばせるようになりました。そして、指を止めて動画を見始めたとしても、その後の反応は人それぞれです。動画の再生中に画面から目を離してしまう人もいれば、途中まで見て止めてしまう人もいます。このような状況下では、リーチと再生回数が異なることも多く、動画広告の総合的な価値を評価するためには広告効果を数値化する必要が出てきます。
測定方法
ニールセン社では、動画がブランドにもたらす価値を明らかにするために、同社で実施したBrandEffect調査のうち、Facebookビデオ広告を利用していたキャンペーン173件の結果を分析しました1。各調査では、テストグループおよび対照グループを対象に、3つの広告キャンペーン指標(広告想起、ブランド認知、購買意向)を基準に動画の影響が測定されました。
具体的には、まずテストグループの動画視聴者を視聴時間別に分類しました。(最短視聴時間は「0秒」で、これは静止状態の動画が画像広告と同等であり、インプレッションとしてカウントすべきとの見解によるものです)

次に、分類したテストグループに対し、視聴時間に基づく傾向スコアで対照グループを割り当て、広告想起、ブランド認知、購買意向に関するアンケート回答を比較することによって推定リフトを算出しました。
調査結果
調査の結果、動画広告は人の目に触れさえすれば、それがわずか1秒足らずの間だったとしても、広告想起、ブランド認知、購買意向を向上させることが判明しました。つまり、動画広告を「動画」として再生していない人も、「静止画」として見てさえいれば、広告の影響を受けるということです。また、事前の予想通り、リフト効果は視聴時間に比例して向上することが確認できました2。

最後に、Facebookのマーケティングサイエンスチームは、ニールセンの調査結果と、視聴時間別の視聴人数を組み合わせ、視聴時間別のキャンペーン価値を推定しました。

上記のグラフに表れている通り、視聴時間が3秒未満の人たちだけでもキャンペーン総価値の最大47%を、視聴時間10秒未満の人たちまで含めた場合は全体の74%まで占めています。視聴時間が長くなるほどリフト効果は高まりますが、10秒未満の視聴であってもブランド認知や購買意向はしっかりと向上しており、視聴時間が短くても十分な広告効果が得られることがわかりました。
マーケティング上の意味
デジタルコンテンツへの接し方は人それぞれ違うため、再生回数だけでは動画広告の価値を正当に評価できません。ブランド価値の向上に有効な手法を探るには、視聴時間に比例して効果が高くなることを念頭に置いた上で、まず短めのクリエイティブで実験してみましょう。他のキャンペーン同様に、キャンペーンの目的に合わせて広告の最適化し続けていくことも忘れないでください。最終的にキャンペーンの総価値を判断するにあたっては、再生回数だけでなく、様々な側面から評価する必要があります。
動画は、再生前から完全視聴時までの、すべての瞬間に価値があります。コンテンツを作成する際や、広告の成果を評価する際には、このことを意識するようにしてみてください。