⭐️ ダビデ王 B section
229 ⭐️ B アブサロムの野望 ・・・・逆らう人類
230 ⭐️ 議官・アヒトペル ・・・・・ホシャイ
231 ⭐️ 畏るべき神の存在 ・・・砕けたる霊魂
232 ⭐️ はらわたを究める ・・・重責をはたす
234 ⭐️ 理由・主が定められた ・・対立する提案
229 ⭐️ アブサロムの野望
2015年6月5日 9:38
アブサロムはその人に向かってこう言うことにしていた。
「いいか。お前の訴えは正しいし、弁護できる。
だがあの王の下では聞いてくれる者はいない。」
アブサロムはこうも言った。
「わたしがこの地の裁き人であれば、
争い事や申し立てのある者を皆、
正当に裁いてやれるのに。」
(サムエル記下 15章3〜4節)
Then Absalom would say to him,
“Look, your case is good and right;
but there is no deputy of the king to hear you.”
Moreover Absalom would say,
“Oh, that I were made judge in the land, and everyone
who has any suit or cause would come to me;
then I would give him justice.”
( 2 Samuel 15: 3~4 )
アブサロムの野心。野望。
ひたすら神を畏れ敬い、神聖政治を心掛けるダビデ王。
天に在したまう神のご意志によって立てられたダビデ王にたいして、
地に属し、肉の慾に動かされる人物が王位を狙ったという戦慄の物語。
ダビデを「主イエスさま」の型であると見る時に、
その王国・イスラエルを「教会」の型と見ることによって、
我らはここで多くの学びをすることが出来る。
父・ダビデが彼に注ぐ深い「愛と許し」の大きさ、
そして、滅びに行くアブサロムを痛む父の悲しみを通して窺い知る、
天地創造の「父なる神」のご慈愛と憐れみと許し・・・
肉をもって逆らう「子である人類」の姿を彷佛させる物語でもある。
イスラエル王国の中で、この貴い「愛と許し」を逆手にとって
密かに「肉」の勢力を広げるサタンの業が潜行していた。
肉の念に隨ひて徒らに誇り
首(かしら)に属くことを為ざるなり。
全体は、この首によりて節々維々に助けられ、
相連り、神の育てにて生長するなり。
(コロサイ書 2章18〜19節)
「首に属くことを為ざるなり」・・・誠に悲しいこと・・・
王の息子であるという立場を大いに利用して民の心を捕えるアブサロム。
「イスラエルの人々の心を盗み取った」アブサロム。
彼を中心にして興ってきたものは党派であり徒党であるといってよい。
それは神がダビデ王に賜わったビジョンを拒絶する醜い塊りとなって膨らみ続け、
彼に対する肉の不満を惹起させ、それを吸収して急速に膨張する...
「悪とよこしまのパン種」「ヘロデのパン種」というサタン來のものであった。
サタンの深いところを知らないでその群れに従い、招かれた200人も
いつのまにか巻込まれて、その虜となってゆく。
ヘブロンにて陰謀を策する手はず・・・、
しかしながら、ダビデ王に対する表向きの言葉はこうであった。
主への誓願を果たすため、ヘブロンに行かせてください。
僕(しもべ)はアラムのゲシュルに滞在していたとき、
もし主がわたしをエルサレムに連れ戻してくださるなら
主に仕える、と誓いました。
(サムエル記下 15章7〜8節)
アブサロムはイスラエルの全部族に密使を送り、角笛の音を合図に、
「アブサロムがヘブロンで王となった」と言うように命じた
と聖書記者は録している。
ハレルヤ
230 ⭐️ 議官・アヒトペル
2015年6月6日 8:27
アブサロム犠牲(いけにへ)をささぐる時に
ダビデの議官ギロ人アヒトペルを
其の邑(まち)ギロより呼びよせたり
徒党強くして民次第にアブサロムに加はりぬ
(サムエル後書15章12節)
Then Absalom sent for Ahithophel the Gilonite,
David’s counselor, from his city — from Giloh —
while he offered sacrifices.
And the conspiracy grew strong, for the people
with Absalom continually increased in number.
( 2 Samuel 15: 12 )
天賦の知恵の人といわれたアヒトペル。
ダビデの顧問であった彼がこともあろうに、
アブサロムの誘いに乗って、
その陰謀に加わったことがダビデの耳に入ったのは、
エルサレムを脱出して、オリーブ山の坂道をのぼっていた時だった。
驚きと悲しみが追い討ちをかけるようにやってきた。
ダビデは頭を覆い、泣きながら、
はだしでその坂を上っていった。
ダビデは心の底から神に祈るのであった。
主よ、アヒトペルの助言を愚かなものにしてください
(サムエル後書15章31節)
最も信頼をおいていた人に裏切られてゆく、この驚きと悲しみ・・・
この「アヒトペル」に付られた引用聖句二つを、ここに紹介します。
主イエスさまを裏切っていったユダを、ここで思うのである。
わが恃(たの)みしところ
わが糧をくらひしところのわが親しき友さへも
我にそむきてその踵(くびす)をあげたり
(詩篇 41篇 9節)
われを謗れるものは仇たりしものにあらず
もし然りしならば尚しのばれしなるべし
我にむかひて己をたかくせし者は
われを恨(うら)みたりしものにあらず
若(もし)しかりしならば身をかくして彼をさけしなるべし
されどこれ汝なり われとおなじきもの
わが友われと親しきものなり
われら互いにしたしき語らひをなし
また会衆(つどひ)のなかに在りて
ともに神の家にのぼりたりき
(詩篇 55篇 12〜14節)
その必死の祈りは即座に天の答えを得た。
オリーブ山の頂上、神を礼拝するところまでやって来た時である。
(ここは主イエスさまがご昇天になった、まさにその場所である)
王の友アルキ人ホシャイがダビデを迎えた。
かれの上着は裂け、頭に土をかぶっていたという。
その時に、素晴らしい名案が閃いた。
「御霊のお導き」というのは、実にこういうことだ。
都に戻って、アブサロムにこう言ってくれ。
「王よ、わたしはあなたの僕です。
以前、あなたの父上の僕でしたが、
今からはあなたの僕です」と。
お前はわたしのためにアヒトペルの助言を覆すことができる。
(サムエル後書15章34節)
このダビデの言葉に従ったアルキ人ホシャイ。
薄氷を踏む、危機一髪を回避できたのは、この「ホシャイ」を通してであった。
見事な神の逆転劇を我らは見ることとなった。
アヒトペルは其の謀計の行われざるを見て
其の驢馬に鞍おき起て其の邑に往て其の家にいたり
家の人に遺言して自ら縊れ死にて其の父の墓に葬らる
(サムエル後書 17章23節)
ハレルヤ
231 ⭐️ 畏るべき神の存在
2015年6月6日 8:46
ダビデ人を遣して婦人(をんな)を探らしめしに
或人いふ此はエリアムの女(むすめ)バテシバにて
ヘテ人ウリヤの妻なるにあらずやと
(サムエル後書 11章3節)
So David sent and inquired about the woman.
And someone said, “Is this not Bathsheba,
the daughter of Eliam, the wife of Uriah the Hittite?”
( 2 Samuel 11: 3 )
ダビデの生涯にあって激しい揺さぶりを受けたアブサロム事件。
その源泉を尋ねるとここに行き着く。
バテシバの父エリアムといえば「ダビデの30人衆」の中にその名がみえる。
ギロ人アヒトペルの子エリアム
(サムエル後書 23章34節)
ダビデの顧問であったアヒトペルがあのバテシバの祖父であったという事実。
ダビデの「姦淫」の出来事を知って、アヒトペルの内奥にいかなる変化が
おこったか。可愛いいバテシバを思う、祖父アヒトペルが平静を保っていたとは
とても思えない。人々がダビデを敬慕すればするほど、彼のこころには憎悪が
増幅していったとも考えられる。
まことに畏るべき御方は全能である「主なる神」だ。
主はこう言われる。
「見よ、わたしはあなたの家の者の中から
あなたに対して悪を働く者を起こそう。
あなたの目の前で妻たちを取り上げ、
あなたの隣人に与える。・・・」
(サムエル記下 12章11節)
神の御手が動いて・・・
「こころ」という、目には見えない処でアブサロム事件の諸要素が組成されてゆき
遂に「ヘブロンでの陰謀」という発火点を迎えたと読むことが出来る。
頭脳明晰なアヒトペルであった。
誰にも心の裡を明かす事なく、その時のくるのを待っていたという事を
考えるときに、神の前にある「罪」ということの重さ、重大さを感じる。
ナタンの叱責を受けて、犯した「罪」に打ち震えたダビデは、
深い人間一般のもつ苦悩を自分の事として捕らえ、
「罪の赦し」を求めて神に近づいていった。
ねがはくは聖顔をわがすべての罪よりそむけ
わがすべての不義をけしたまへ
あゝ神よわがために清(きよき)心をつくり
わが衷になほき霊をあらたにおこしたまへ
(詩篇 51篇9〜10節)
そして更に深く悟ったことは「くだけたる霊魂」の貴さであった。
神のもとめたまふ祭物(そなへもの)は
くだけたる霊魂(たましい)なり
神よなんぢは砕けたる悔しこゝろを
蔑(かろ)しめたまふまじ
(詩篇 51篇17節)
ハレルヤ
232 ⭐️ はらわたを究める
2015年5月30日 18:59
ダビデの友なるアルキ人ホシャイ、
アブサロムの許に來りし時アブサロムにいふ
願くは王壽(いのちなが)かれ願くは王壽かれ
アブサロム、ホシャイにいひけるは
此は爾(なんぢ)が其の友に示す厚意なるや
爾なんぞ爾の友と往ざるやと
(サムエル後書 16章16〜17節)
And so it was, when Hushai the Archite, David’s friend,
came to Absalom, that Hushai said to Absalom,
“Long live the king! Long live the king!”
So Absalom said to Hushai, “Is this your loyalty to your
friend? Why did you not go with your friend?”
( 2 Samuel 16: 16~17 )
実にきわどい一瞬である。
「忠信」であるはずの、このホシャイが何故・・・
アブサロムの心に疑念が走っている。
ダビデの友として、自他ともに認められたホシャイではなかったか。
この彼が何故いま、自分の前に『万歳・万歳』といって來るのか。
ホシャイはすかさず、こう返事している。
いいえ。主とここにいる兵士とイスラエルの全員が
選んだ方にわたしは従い、その方と共にとどまります。
それでは、わたしは誰に仕えればよいのでしょう。
御子息以外にありえましょうか。
お父上にお仕えしたようにあなたにお仕えします。
(サムエル記下 16章18〜19節)
こう言われてアブサロムは、ホシャイに対する疑いの心を解いた。
人の心はなかなか捕らえ難いものだとエレミヤがいうのも道理だ。
人の心は何にもまして、とらえ難く病んでいる。
誰がそれを知りえようか。
心を探り、そのはらわたを究めるのは
主なるわたしである。
それぞれの道、業の結ぶ実に従って報いる。
(エレミヤ書 17章9〜10節)
ホシャイがエルサレムにて、アブサロムの陣中に居ることによって
ダビデの願いである「アヒトペルの助言を覆す」というチャンスが訪れたのであった。
祈りは答えられて、見事にその重責をはたすことが出来たホシャイであった。
人間にはなかなか出来ないことでも、
主なる神には不可能ではない。
主イエスさまはわたし共の心を正確に探り究めたまう。
我らもダビデの如く、主の御前に「打ち砕かれた魂」となり
罪を言い表し、謙ってお従いしてゆきたい。
この時、主の御前にすべてを明け渡したダビデのすがたが改めて心を打つ。
主がわたしを愛さないと言われるときは、
どうかその良いと思われることをわたしに対してなさるように
(サムエル記下 15章26節)
ハレルヤ
234 ⭐️ 理由・主が定められた
2015年5月30日 22:20
彼らが去った後、二人は井戸から上って来て
ダビデ王のもとに行き、こう知らせた。
「直ちに川を渡ってください。
アヒトフェルはあなたたちを討つために
こういう提案をしました。」
(サムエル記下 17章21節)
Now it came to pass, after they had departed,
that they came up out of the well
and went and told King David, and said to David,
“Arise and cross over the water quickly.
For thus has Ahithophel advised against you.
( 2 Samuel 17: 21 )
ダビデにもっとも大切な情報を伝えた若者二人。
その二人とはアビヤタルの子ヨナタンと祭司ザドクの子アヒマアズ。
また、この二人をまもったバホリムの婦人がいた。
アヒトペルの謀計(はかりごと)とアルキ人ホシャイの謀計とが
提案されて善きアヒトペルの謀計がいかにして退けられていったか。
ホシャイからの知らせがまず祭司ザドクとアビヤタルに、
そして一人の仕女(つかえめ)に、
それが二人の若者に、と伝達されていった。
アヒトペルの謀計・・・
◯ 時の勢いをバックに果敢に行動する
◯ ダビデ一人を狙う
「一万二千の兵をわたしに選ばせてください。今夜のうちに出発して
ダビデを追跡します。疲れて力を失っているところを急襲すれば、
彼は恐れ、彼に従っている兵士も全員逃げ出すでしょう。
わたしは王一人を討ち取ります。兵士全員をあなたのもとに連れ
戻します。あなたのねらっておられる人のもとに、かつてすべての者が
帰ったように。そうすれば、民全体が平和になります。」
アルキ人ホシャイの謀計・・・
◯ どっしりと万全をきして準備し
◯ 全イスラエルを糾合して、堂々たる戦いをする
「わたしはこう提案します。
まず王の下に全イスラエルを集結させることです。
ダンからベエル・シェバに至る全国から、海辺の砂のように多くの兵士を
集結させ、御自身で率いて戦闘に出られることです。
隠れ場の一つにいる父上を襲いましょう。
露が土に降りるように我々が彼に襲いかかれば、
彼に従う兵が多くても、一人も残ることはないでしょう。
父上がどこかの町に身を寄せるなら、全イスラエルでその町に縄をかけ、
引いて行って川にほうり込み、小石一つ残らなくしようではありませんか。」
ふたつの謀計がアブサロムとイスラエルの長老たちの前に提出された。
真っ向から対立する「提案」であった。
受けとる側のこころ次第で、選択がきまるのである。
謙(へりくだ)った魂の状態であれば、
断然アヒトペルの謀計こそ善き提案と受け取れる。
高ぶった、傲慢な心であれば、
王の虚栄心をくすぐるのはアルキ人ホシャイの提案である。
堂々とした「横綱相撲」をとって、さずがアブサロム王はすごいと言わせたい・・・
人心を自分に引いておきたいという誘惑がアブサロムをチャームした。
この場面を聖書記者はどう語っているでしょう。
アブサロムも、どのイスラエル人も、
アルキ人フシャイの提案が
アヒトフェルの提案にまさると思った。
アヒトフェルの優れた提案が捨てられ、
アブサロムに災(わざわ)いが
くだることを主が定められたからである。
(サムエル記下 17章14節)
ハレルヤ

